文学フリマをがっつりと!


 実は、ということのほどでもないのですが、当日一番最初にブースに来ていただいたのは円城塔氏でした。や、前日の飛浩隆先生迎撃作戦*1の際に来場されるか訊いておりましたので、さっそうとスルーされかかるのを引き止めて、買うかどうか躊躇する、と失笑されながら財布を取り出されそうになるので、いやいやいやいやいやいや、と真島とふたりで押しつけるようにお渡ししたのでした。
 それ以前にもうひとつサプライズがありまして、都内で就職していた後輩・朝倉線*2が、「あ、川口先輩!」と現れたことでした。そのまま彼はうちのブースの売り子になってくれました。渡りに舟!
 そのあとはなんだかんだばたばたあたふたしてTwitterでの実況がまったくできませんでしたし、TLを追うこともできませんでした。葦書院の岳人さんみたくPCを持ち込むことも考えればよかったなぁ。とTwitterばっかりいじろうとしていたら真島くんに「だから電池が少なくなるんですよ」と呆れられましたが、まぁいいじゃんトークがいちばんうまかったのはおそらくきっとおれなんだから。そう、事前に冊子の売りとか内容の解説が必要だということをこれぽっちも斟酌していなかったのが甘かったです。ブログやTwitterを見てきてくださった方は挨拶までしてくださる方もいらしたのですが、やっぱりそういうお客さんばかりではなかったのだ、ということでした。まぁこういうことも書いておかなければただの川口の交遊録に終わってしまいますのでいちおう。また彼の指摘によっておれはどうもネットというフィルターを通して世界を認識しつつあることがわかりました。身体感覚がびりびり刺激されて文学フリマの最中と打ち上げは本当に目が醒めるようでした。
 後は簡単に箇条書きをしますが、「本当はこの文章系同人がすごい(仮称)」を井伏さんから献本いただいてブースにおいていると正直そちらのほうを手にとって「これどこで買えますか?」とか「え、なんでうちの冊子の表紙が載って、え、マジで」と言われることが多かったり、うちのブースの付近でS-Fマガジン編集部の人の、SF大賞選考会待機話を漏れ聞いたり、カワジさんに同年代のSF者を紹介されたり、書評王の島にトヨザキ社長が呼び込みで「マックス幸あれ」と叫ばれていたり、後方から絶えずクリルタイさんの呼び込みが聞こえてきたり、『Bootleg』の開場一時間での売り切れなど、特に最後のが痛かったわけですが、まぁとにかく膨大な情報に翻弄されておりました。ではとってつけたようにそんな川口を支えてくれた真島くんと朝倉くんにお礼を。
 そう、今回の文学フリマでは都内の友人の方々やTwitterで仲良くさせたいただいている方のご好意に助けていただきました。特に葦書院の方々と「新刊レビューで文フリの売り上げアップごっこ」を企画された井伏さん、レビューをいただいた方々、あいさつ回りや献本のマナーすらおぼつかない川口を助けてくださった多くの方々に感謝を。

*1:詳細は川口のブログの方を参照のこと。

*2:ブースはE-15だった模様。