「これが地球の小説です」

 地球最弱のNEET浅羽です。宇宙人に「これが地球の小説です」と勧める作品はどれ?という極めてお題を川口先輩から承りました。答え、友成純一の『獣儀式』。ポルノメディアを放逐した後に全体性を謳う凡愚どもに「納豆そば!」。おれが初めて買った官能小説は団鬼六の『女教師』でした。忘れもしない小学校六年の時。本当はフランス書院の“ちゃんとした”のを買いたかったのですが、へっぴりなわたくしにはその棚の前に立つことすらかなわず、店の中を三時間ばかりうろついたあげく、幻冬舎からおとなしめの装丁で出ていたそれに日和っちゃったのでした。美貌の女教師が不良たちによってたかってヤられてしまう、おろろん、というのが『女教師』のストーリーで、その点は現在フランス書院から出ているプロダクトと何ら変わりなく、文章力に注目するのであればそりゃもう相当なものなのですが、残念ながら舞台設定があまりにも古すぎて“実用”には耐えませんでした。「か、堪忍して!」って言われてもなあ……。まあ現代を舞台にしていながら、いまだにヒロインに梶原一騎の空手漫画のヒロインみたいな言葉遣いさせてる官能小説もいーっぱいあるけどね。というかそんなのがほとんどだけどね。
 さて。というわけで。次回の正田先生には、えーと、そうだな、School days』の主人公・伊藤誠について語っていただきましょう。それではよろしく。